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<主訴>
食欲亢進にも関わらず痩せてきた
多飲・多尿 → その他の鑑別 元気がない
食欲がない(進行した症例)
白内障 繰り返す細菌感染
<稟告のポイント>
ステロイドの投与をされていないか → 医原性クッシングの可能性
性ホルモン、成長ホルモンの投与歴
副腎皮質機能亢進症の可能性は?→
<検査>
尿糖の持続的検出
血中GLUの上昇
スクリーニング検査 → BUN,Crea,尿中ケトン,Chol,TRIG,ALP,AMY,LIPA
<グレーゾーンの鑑別>
日時を変えて血糖、尿糖を確認する
フルクトサミン検査
糖負荷試験
インシュリンの測定
*尿糖(+)&血中GLU正常値 = 腎性糖尿の可能性大
糖負荷試験(IVGTT)
1. 24時間絶食後採血・・・試験前血糖値測定
2. 50%グルコース溶液を0.5g/kgの用量用い、正確に30秒かけて静注する。
3. 注射開始から15秒の地点で採血・・0hの血糖値とする。
4. 静注後5,15,25,35,45,60分後、または15,30分,1h,2h,3h後に採血し、血糖値を測定*する。
5. グルコース静注後の時間−血糖値曲線を描く。
*血糖値を同時にインシュリンを測定すればインシュリン応答曲線を描くことができる。
血液中からのグルコース消失率(K)は
K=10.693 ÷ T1/2*2 × 100 = %/分
*T1/2 = 3. 4.のグラフより求めたグルコースの半減期
時間血糖値曲線・・・正常犬では、最初300mg/dl程度の高血糖をみた後、1.55±0.30(%/分)の割合で血糖値は降下し、26±9分後に半減期を迎える。
1時間程度で試験前血糖値に戻る。
結果の解釈 ・・ 糖尿病犬では、T1/2の延長と、K値の低下をみる。
<治療>
1. 嘔吐、食欲低下、虚脱、昏睡など重度な症状が認められる場合
→ ケトアシドーシスの治療
2. その他の糖尿病 インシュリン0.5〜1.0IU/kg 皮下注射で開始
2時間ごとに血糖値をモニターし、必要量を決定する。
<導入が上手くいかない場合>
・脱水がある場合は補液し、インシュリンは筋注と皮下注射に分けて投与する。
・初期にはレギュラーインシュリンを用いた方が全身のインシュリンに対する反応も高められるかもしれない。
*グルコトキシック状態から離脱し、膵臓からのインシュリン分泌を促すことにもつながる。
・感染症を適切にコントロールする。→ 薬剤感受性検査
・食餌は糖尿病に適したものを1日数回に分けて与えると良い。
*食餌のみでコントロール出来る症例は少ない。
<安定化に際して>
*低血糖とソモギー効果に気をつける。
*インシュリンの用量を変えてから反応が安定するまでには数日必要である。 2.0IU/kg以上のインシュリンが必要とされる場合、インシュリンに対する非感受性の原因を追及する必要がある。
・・インシュリン抗体ができている可能性
・・発情との関連
<糖尿病性ケトアシドーシス>
<病態>
糖が利用できないので、ケトン体を糖の代わりに使おうとする。→ ケトンが大量すぎると緩衝システムを圧倒し、血清重炭酸塩が減少する → ケトアシドーシス 糖尿→ 脱水=高浸透圧
*徐々に進行した高浸透圧に体はある程度適応しているのであまり急激な低血糖状態を作ってはいけない。
*膵臓のインシュリン分泌の再開を目指す。
<治療>
1. 生食もしくは半生食を最初の1〜2時間、20ml/kg・hr程度で急速投与をする。 *乳酸リンゲルは用いない。
1'.インシュリン治療を開始。 レギュラーインシュリン 1unit/kg 程度より開始。 脱水激しいときは投与するインシュリンの25%は静注、75%は筋注する。
2. 脱水がある程度補正されたら 5%ブドウ糖−インシュリン−K+療法に切り替える。・・ 5%ブドウ糖溶液にレギュラーインシュリンとK+を加え、持続点滴
* 1〜2時間ごとに血糖値を測定、電解質も頻繁に測定しながら、加えるインシュリンとK+の用量を調節する。24時間から48時間以内には血糖値を200ml/dl以下に下げないことが薦められる。あまり急激に低下させると脳浮腫を起こす可能性がある。
− 糖尿病用のインシュリン製剤 −
レギュラーインシュリン
ノボリンN、U、30R
ペンフィルN、10R、20R、30R、40R、50R
NPH
PZI など
長期コントロールには中間型もしくは長時間作用型を用いる。血糖値をモニターし、インシュリンの種類、接種量と間隔、食餌の量と間隔を調整していく。
モニター
フルクトサミンを1ヶ月に1回程度測定
1日〜数日入院での血糖値の推移の確認
また飲水量、尿糖を毎日もしくは数日おきに測定してもらう。飲水量は鋭敏な指標となりうる。
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