富士フイルム モノリス株式会社
〒182-0012
東京都調布市深大寺東町8-31-6
動物臨床検査の受託
医薬品開発過程での分析、試験の受託
Google

WWW を検索
www.monolis.com を検索

qrcode.png
http://www.monolis.com/
モバイルサイトにアクセス!
561446
 

治療

   
リンパ腫
 
動物に発生するリンパ腫の大多数のタイプは急速に進行し、治療しなければ生存期間は平均6~8週間と言われています。反面、リンパ腫は動物の腫瘍の中で最も化学療法に感受性の高い腫瘍の1つであり、 苦痛すぎない良好な寛解期間が得られるため、抗ガン剤による治療が推奨されています。リンパ腫の化学療法は段階的に次の3つの目的をもって成されます。

1. 導入期・・腫瘍の大部分を障害する目的で攻撃的なアプローチ法により、臨床的緩解に導きます。外科手術と組み合わせる場合、術後出来るだけ早く化学療法を開始することが推奨されます。(癌細胞の抗ガン剤に対する感受性が高まるため)

2. 維持期・・臨床的な寛解は治癒と同義ではないことに留意しなければなりません。 動物に与える毒性を最小限にし、しかも寛解状態を可能な限り長期間維持させる目的の維持療法を行います。 動物の状態をモニターしながら治療頻度を徐々に減じます。

3. 救護療法・・大多数の症例では、様々な期間の維持療法の経過後、腫瘍の再発を見ることになります。 それは維持療法の過度の縮小の結果かもしれませんし、薬物に対する腫瘍の耐性が増加した結果かもしれません。 寛解状態の再確立の目的でより攻撃的な治療を必要とします。腫瘍が現在使用している薬剤に対して耐性を獲得 してしまったと判断できる場合、異なった化学療法剤の使用を検討します。 一般的に再発した後は薬剤耐性のため治療に対する反応性は低下し、最初の導入期に比べて寛解をもたらすことは 難しくなります。また寛解が得られても、最初の緩解期間ほど長くないものです。

リンパ腫に用いられる化学療法剤(抗ガン剤)
サイクロフォスファマイド = エンドキサン ’塩野義’ ・・ C
ドキソルビシン = アドリアマイシン ’協和発酵’ ・・・ A
プレドニゾロン ・・・ P
L-アスパラキナーゼ ’協和発酵’
ビンクリスチン = オンコビン ’リリー - 塩野義 ’・・・ O

他 クロラムブシル
メトトレキサート ’ワイスレダリー - 武田 ’
など

抗ガン剤の使い方のプロトコルは非常に多くありますので全部をご紹介することはできませんが代表的なCOPプロトコルにアドリアマイシンやL-アスパラギナーゼを組み合わせた使用法が多く用いられます。

- COP(低用量)プロトコル -
サイクロフォスファマイド ・・ 50mg/? , P.O. , 週4日
ビンクリスチン ・・ 0.5mg/?, I.V. , 7日ごと
プレドニゾロン ・・ 40mg/?, P.O. , 最初の1週間は連日、その後減量して隔日

* 一般的にプレドニゾロンの単独投与は他の化学療法剤に対しての耐性を作ってしまうので 他の化学療法剤を検討する場合は2週間以上単独投与は禁忌といえます。
* 上記の理由からプレドニゾロンをプロトコールからはずすこともあります。
* 単剤でもドキソルビシンなどは長期の延命報告がありますが、一般的には耐性を考慮して多剤を組み合わせる 方が推奨されます。
* COPプロトコルの前、または救護療法としてドキソルブシンや、L-アスパラキナーゼが効果を発揮します。
* 抗ガン剤は正常細胞、特に骨髄や消化器系にも障害を与えますので、確実な診断と、 使用前の転移の有無の確認、血液検査などが必要です。 詳細は種々の教科書を参考にしてください。
 
膵炎
 
膵炎の薬物療法として、
鎮痛
鎮痙剤
マイナートランキライザー
制酸剤(H2ブロッカーを含む) 消化酵素剤
抗酵素剤
などを用います。

1. 制吐剤、鎮痛剤、鎮痙剤を用い、状態安定まで絶食、絶飲させる。
2.電解質、血糖値、Ca値の安定に努める。
3.長期に及ぶケースでは高カロリー輸液を考慮する。

急性膵炎に対する治療薬

・硫酸アトロピン 0.03~0.05mg/kg 6hごと or 臭化ブチルスコポラミン(ブスコパン) 0.3~1.5mg/kg 1日3~5回 ・・ 膵からの分泌減少、胃腸運動を押さえる。
・塩酸ブプレノルフィン(レペタン”大場”) 非麻薬性鎮痛薬。その鎮痛効果はモルヒネよりも強いとも言われる。 癌性疼痛や激しい術後疼痛にも使えます。イヌでの薬用量は確立されています。 用量;0.2~0.3mg/head 6~8時間ごと筋肉注射

*大量連用により薬物依存を生じることがあるので中止する場合は徐々に減量することが必要です。
*鎮静、鎮痛、催眠剤などで、作用が増強します。 (モルヒネは本剤の高用量で作用拮抗するので併用は避けた方がよい)

蛋白分解酵素阻害薬
・アプロチニン(トラジロール”吉富-バイエル薬品”)
・メシル酸ガベキサート(FOY=エフオーワイ”小野”)

慢性膵炎に対して蛋白分解酵素阻害薬(内服薬)
・メシル酸カモスタット(フォイパン;小野)
 
副腎機能亢進症
 
副腎腫瘍では外科的摘出により完治が見込まれるが、Ope自体適応になり得ない症例が多い。 したがって下垂体性、副腎依存性にミトタンによる管理が推奨される。

< OP’-DDDによる副腎皮質機能亢進症の管理 >

OP’-DDD = ミトタン(オペプリル”日本ルセル-森下ルセル”)・・・選択的に副腎皮質細胞を破壊する。
特に腫瘍細胞は感受性が高く、副腎の原発性腫瘍とその転移巣が選択的に縮小されます。また、ステロイド合成阻害作用も有します。

<治療法その1>

-導入-
・ 25mg/kg/Day BID5日程度で
・モニターはACTH刺激試験が簡便でよい
・導入に1ヶ月近くかかる例もある。1週間以内にモニターする。場合によってはミトタンを50%増量。

家での注意事項
・ 飲水量を測定してもらう。
・ 食事に対する執着度合いを見てもらう。食べ終わるまでの時間を測ってもらう。

その他起こりうる副作用と対策
消化器症状(嘔吐など)・・ミトタン中止、モニター、用量分割
虚脱、沈鬱、食欲不振・・ミトタン中止、モニター、Na・K・ClCheck! Pr0.2mg/kg程度投与

*虚脱にまでなる前に気づこう

-導入の完了-
通常6~14日で導入が完了する。
目安・・
・飲水量が60ml/kg以下になる。
・食欲が少し陰りを見せる。
以上の症状がなくても1週間以内にモニタ-をし、対応を検討する。
・・導入療法を継続するか、維持療法に移るか。

維持療法に移るならACTHの結果で薬用量と投与間隔を調整。 (何日目でミトタン中止になったか&その時の数値で維持量を決定)

-治療の目標-
・脱毛の改善
・運動能力の改善
・Post Cortiの値を10に維持

*2週間ごとにモニターし、薬用量を決定していく。 維持療法として25mg/kgを3~4日に1回の投与を目安

<治療法その2>
2)漸増法:最近一部の先生を中心に提唱されている方法で人間の場合のやり方に準ずるもの。

ミトタン 5mg/kg 一日おき→5mg/kg連日投与→5mg/kg BID→15mg/kg/Day→20mg/kg/Day→25mg/kg/Day のように徐々に増量する。
個体により感受性の異なることからOP'-DDDの治療中に突然死する症例がある。そのためごく低用量から開始するという方法。 特に日本犬は危険性が高いといいます。

*ミトタン投与は肝臓に負担がかかるため肝庇護薬と併用する方が良い。
*ミトタンは食事と共にあげるのがよい。

<治療法その3>
・ケトコナゾール(ニゾラール)5~10mg/kg , P.O. , BID ・・最近では、抗真菌薬であるケトコナゾールにステロイドホルモン合成を抑制する作用のあることがわかり、ミトタンと併用するなどの使用方法がなされている。
 
  糖尿病
 
<治療>
1.嘔吐、食欲低下、虚脱、昏睡など重度な症状が認められる場合  → ケトアシドーシスの治療
2.その他の糖尿病 インシュリン0.5~1.0IU/kg皮下注射で開始。2時間ごとに血糖値をモニターし必要量を決定する。

<導入が上手くいかない場合>
・脱水がある場合は補液し、インシュリンは筋注と皮下注射に分けて投与する。
・初期にはレギュラーインシュリンを用いた方が全身のインシュリンに対する反応も高められるかもしれない。
*グルコトキシック状態から離脱し、膵臓からのインシュリン分泌を促すことにもつながる。
・感染症を適切にコントロールする。→ 薬剤感受性検査
・食餌は糖尿病に適したものを1日数回に分けて与えると良い。
*食餌のみでコントロール出来る症例は少ない。

<安定化に際して>
*低血糖とソモギー効果に気をつける。
*インシュリンの用量を変えてから反応が安定するまでには数日必要である。2.0IU/kg以上のインシュリンが必要とされる場合、インシュリンに対する非感受性の原因を追及する必要がある。
・・インシュリン抗体ができている可能性
・・発情との関連

<糖尿病性ケトアシドーシス>
<病態>

糖が利用できないので、ケトン体を糖の代わりに使おうとする。→ ケトンが大量すぎると緩衝システムを圧倒し、血清重炭酸塩が減少する → ケトアシドーシス 糖尿→ 脱水=高浸透圧
*徐々に進行した高浸透圧に体はある程度適応しているのであまり急激な低血糖状態を作ってはいけない。
*膵臓のインシュリン分泌の再開を目指す。

<治療>
1. 生食もしくは半生食を最初の1~2時間、20ml/kg・hr程度で急速投与をする。
*乳酸リンゲルは用いない。
1’.インシュリン治療を開始。 レギュラーインシュリン 1unit/kg 程度より開始。 脱水激しいときは投与するインシュリンの25%は静注、75%は筋注する。
2.脱水がある程度補正されたら5%ブドウ糖-インシュリン-K+療法に切り替える。・・ 5%ブドウ糖溶液にレギュラーインシュリンとK+を加え、持続点滴
* 1~2時間ごとに血糖値を測定、電解質も頻繁に測定しながら、加えるインシュリンとK+の用量を調節する。24時間から48時間以内には血糖値を200ml/dl以下に下げないことが薦められる。あまり急激に低下させると脳浮腫を起こす可能性がある。

- 糖尿病用のインシュリン製剤 -
レギュラーインシュリン
ノボリンN、U、30R
ペンフィルN、10R、20R、30R、40R、50R
NPH
PZIなど
長期コントロールには中間型もしくは長時間作用型を用いる。血糖値をモニターし、インシュリンの種類、接種量と間隔、食餌の量と間隔を調整していく。

モニター
糖化アルブミンを2週間~1ヶ月に1回程度測定
1日~数日入院での血糖値の推移の確認

また飲水量、尿糖を毎日もしくは数日おきに測定してもらう。飲水量は鋭敏な指標となりうる。
→「診断ガイド:糖尿病」と併せてご覧ください。
<<富士フイルムモノリス株式会社>> 〒182-0012 東京都調布市深大寺東町8-31-6 TEL:042-442-5101 FAX:042-443-1341